ロシア政府に都合の悪い情報は次々と削除 ロシアとウクライナとの停戦交渉に少しずつ変化が見られるようになった。ロシアとしては、勝利と呼べるだけの戦果をあげ、それを盾に交渉を有利に運びたいところだが、戦況は依然として膠着こうちゃく状態だ。その要因は情報戦での失敗だ。 ロシアの通信規制当局ロスコムナゾルは、ロシア軍がウクライナへの侵攻を始めた2日後の2月26日、独立系メディアに対し、ロシア軍のウクライナでの軍事行動を、「攻撃」や「侵攻」といった表現で報じた記事の削除を要求した。 これを受けて、ノーベル平和賞受賞者のドミトリー・ムラトフ氏が編集長を務める独立系の新聞「ノーバヤ・ガゼータ」は、要求からおよそ1カ月後、休刊を余儀なくされている。 情報統制はさらに続き、3月に入ってからは、SNSのTwitter、Facebookもロシア国内でのアクセスがブロックされた。 モスクワ在住のロシア人に聞けば、