第1次ユダヤ戦争の詳細を後世に伝えたのは、フラウィウス・ ヨセフスという歴史家です。彼はユダヤ軍の武将であり、戦争の 途中でローマ帝国に降伏したのです。 ユダヤ戦争の発端は、当時ユダヤを統治していたローマ総督フ ロルスがエルサレム神殿の宝庫から財貨を持ち出したことにユダ ヤ人が激怒し、エルサレムでユダヤの過激派が暴動を起こしたこ とがきっかけになったと一般的にはいわれています。 しかし、これは少しウラの話があるのです。クムラン宗団の祭 司メシアのヤコブ――義のヤコブはイエスの死後、教団をまとめ てきた人物です。彼はエルサレムの初代教会の祭司として認めら れており、信望は厚かったのです。何しろイエスの宣教は一年で 終わったのに対し、ヤコブは20年間も聖職にあったのですから それだけその教えは伝わっていたのです。 その義人ヤコブは、ローマ帝国の傀儡政権化しているヘロデ一 派とは敵対関係にあった
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