2013年に県内で初確認された毒グモ「セアカゴケグモ」(オーストラリア原産)や、最近では、生息域拡大が懸念されるスズメバチ「ツマアカスズメバチ」(中国原産)など、特定外来生物がたびたび世間を騒がせている。熊本県内では23種を確認し、うち11種は植物という。在来生物の生育環境への悪影響を避けるため、活発な除去活動が続く場所があると聞き、現場を訪ねた。 【写真】黄色の美しい「オオキンケイギク」だが、栽培すると外来生物法違反になる・・・ 今月中旬、熊本市の憩いの場、江津湖。遊歩道から見渡すと、数十メートル四方はある緑色の水草が湖面を覆っていた。主な種類は、南米原産の「ブラジルチドメグサ」とアフリカ原産の「ボタンウキクサ」。ボタンウキクサは外観から「ウオーターレタス」とも呼ばれ、湖面はまるで野菜畑だ。 そんな水草を“収穫”するように刈り取る船が目に留まった。熊本市が3月、約4200万円で導入した