今年上半期(1~6月)に虐待を受けたとして全国の警察が児童相談所に通告した18歳未満の被害児童の人数は前年同期比2790人増の1万61人で、初めて1万人を超えたことが12日、警察庁のまとめで分かった。このうち、「生まれてこなければよかった」などの暴言を繰り返すといった心理的虐待が同2036人(56%)増の5670人で全体の半数を超え上半期として過去最多となった。 通告件数の増加について、警察庁幹部は、「児童虐待への社会の関心が高まり、通報が増加したためではないか」と話している。 警察庁によると、通告の内訳は、心理的虐待がトップで、以下身体的虐待が591人増の2891人、食事をさせないなどのネグレクトが190人増の1444人、性的虐待が27人減の56人と続いた。 児童虐待全体の摘発件数は221件と同27件減、摘発人数は同28人減の227人。摘発件数のうち、心理的虐待は包丁を示して脅すなどした