【北京】外国企業やホワイトハウスが中国政府に偽造品の取り締まり強化を迫るなか、中国人消費者の間で本物志向が高まっているようだ。 そうした消費者を代表する1人が、Liu Wenzhongさん(36)だ。Liuさんは先日、北京市内で最もにぎやかなショッピング街の1つにある米スポーツ衣料品メーカー、ザ・ノース・フェイスの店舗で、スノーブーツ1足とフリース地のパーカー1着を購入した。それぞれ約700人民元(約8600円)と、通りの外れで販売されている模造品の5倍近い値段だ。 「本物を買うか、偽物を買うかの違いは、後で自分がどう感じるかだ」と、Liuさんは話す。Liuさんは自身で光ファイバー製品の販売会社を経営しており、毎月約1万5000元の安定した収入がある。「自分が対価を支払った商品を着ることで誇らしく感じられる」とLiuさん。 偽造品は依然中国全土で広く売られているが、Liuさんの発言は