運動のトレードマークである黒シャツを着て集まる人々3月18日、台湾の学生たちが同国の国会を占拠。その後、学生を支持する50万人が大規模デモを起こすなど、台湾は大きく揺らいでいる。 学生運動が国を変える――。日本では信じ難いことが、台湾では現実になるかもしれない。現地の熱気をノンフィクション作家・安田峰俊がレポートする。 *** 3月27日、台湾の首都、台北。学生運動の中心地である立法院(日本でいう国会議事堂)前に到着した私の第一声は「なんだこりゃ?」であった。 人々の表情が柔らかい。建物周辺で座り込みを行なう学生には、教科書を開いてテスト勉強をする人も目立つ。ほかにも、手をつないで歩く大学生カップル、ポメラニアンを散歩させる中年女性など、いずれも台湾の日常の延長線上にある人々の姿ばかりだ。 だが、周囲を埋めるのは段ボールにマジックで手書きしたスローガンの洪水である。いわく、 「自分の国家は
![【現地ルポ】なぜ台湾は、今でも学生が国家を動かせるのか? - 政治・国際 - ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/aabf6a41eeb0a1244294afb480480b142a3536fd/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwpb.shueisha.co.jp%2Fnews%2Fpolitics%2F2014%2Fimages%2F2014%2F04%2F563563ae381025bcc0ed3412c23b6f72_2423ea9451a9b425894e77bf9ceeb161.jpg)