所有者不明の農地が増え続け、近隣農家や農業委員会に重い負担となっている。中山間地では山林化した土地が多く調査は難航、所有者が死亡し子孫が分からないケースも多い。農水省は所有者不明の耕作放棄地を知事裁定で農家に貸し出す仕組みを始めた。ただ、開墾が必要な農地も多く「誰が管理するのか」「活用できない農地こそ問題」と切実な声が出る。条件の厳しい中山間地で、所有者不明の農地の問題が深刻さを増す。(猪塚麻紀子、尾原浩子) 急傾斜地の農地が点在する静岡県東伊豆町。軽トラック1台がやっと通れる細い山道を上り、ミカンを作る楠山節雄さん(69)は「規模拡大や集約化と盛んに言われるが、伊豆の山間地の実態とは懸け離れている」と険しい表情を見せる。同町の耕地面積は249ヘクタール。大半は車が通れない山奥にあり、農家は消毒タンクを背負い山道を何往復も“登山”する。収穫も重労働だ。 同町では毎年、農家と役場職員が農地の
![所有者不明農地が山林化 現場「お手上げ」(日本農業新聞) - Yahoo!ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/26848219049b2b157dff67d3c762e782cbd29c82/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Flpt.c.yimg.jp%2Famd%2F20180609-00010001-agrinews-000-view.jpg)