私の心には希望の火がともっている 選挙には負けたが、リベラル派の多くの市民や政党が覚醒したから 香山リカ 精神科医、立教大学現代心理学部教授 日本の市民は進化している。そう実感した今回の選挙であった。 結果的には与党の大勝であり、希望の党、日本維新の会もカウントすれば改憲勢力が衆議院の4分の3を占めるという状況になったが、改憲や原発再稼働には反対、格差の拡大を止め福祉や差別解消に力を入れるべき、といういわゆる日本型リベラル派(以下「リベラル派」と表記)の私には、不思議なことに敗北感はない。 なぜなのか。それは、これまでいくつかの選挙を運動のやや外から見てきた私が懸念していたことが、今回の選挙ではほとんど起きなかったからである。その「懸念」とは、リベラル側の分裂である。 2014年2月の東京都知事選には16名が立候補したが、実質的には自民党など推薦の舛添要一、民主党(当時)など細川護煕、共産
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