九州電力が再稼働を目指す玄海原発(佐賀県玄海町)周辺の離島で、被曝(ひばく)を防ぐシェルター(屋内退避施設)の整備が進んでいる。海路で避難できるまで最長1週間滞在する想定だが、住民からは劣悪な環境に不満が漏れる。国の補助対象外で、整備が実現していない島もある。 玄海原発から8・3キロにある佐賀県唐津市の加唐(かから)島(人口約150人)で11月28日朝、事故時に荒天で島外に逃げられないときに使うシェルターに避難する訓練があった。 市立加唐小中学校では、体育館の内壁から蛇腹のような「インナーシェルター」を消防団員らが引っ張り出した。長さ10・4メートル、幅3・5メートル、高さ2・35メートルの部屋が約5分で完成した。放射性物質の除去フィルターと送風機をシェルターにつなぎ、内部の放射能汚染を防ぐ仕組みだ。 この日は女性数人がファスナーを開けて足を踏み入れた。手押し車を押して学校に来た松下ハルヱ
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