政策でなく運に恵まれたアベノミクス 1月から日経平均株価が大きく下がりましたが、その理由は原油、円高、中国のせいだと言われています。しかし、私はそうした外部環境によるものではなく、ここ数年間続いた日本経済の好調期が終わりを迎えているためだと考えています。 3年ほどになるアベノミクスを振り返ると、当初掲げた「三本の矢」のうち、金融緩和効果は刺さりました。この部分はおおいに評価できると考えています。 しかし、残念ながら財政政策は中途半端で、成長戦略は、矢ではなく「針」に過ぎませんでした。刺さった中で大きかったのがインバウンド消費ですが、それでも大きさはせいぜい「吹き矢」程度。全体で見ると成長戦略は大きな成果を上げることができませんでした。 アベノミクスそのものは、政策としては中途半端と言わざるをえません。ただ、アベノミクスにとってラッキーだったのは、景気循環と円安が後押しとなったことです。アベ