米カリフォルニア州ロサンゼルスの市庁舎前で、人工妊娠中絶の権利を訴える人々(2022年6月25日撮影)。(c)Apu GOMES / AFP 【6月27日 AFP】「私たちは自由の国に暮らしているはず。マリフアナ(大麻)が吸える国なのに、妊娠中絶はいまだにどこかタブー視されている」──。高額の医療費と、中絶を考え直すよう求める圧力に直面した米カリフォルニア在住のシングルマザー(31)は、中絶手術を受けるため隣国メキシコの支援団体を頼った。 米連邦最高裁判所はこのほど、女性の人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年の「ロー対ウェイド(Roe v. Wade)判決」を覆す判断を下した。中絶の是非は、各州の裁量に委ねられることになったのだ。 リベラルな風土で知られる西海岸のカリフォルニア、オレゴン、ワシントンの各州は中絶の権利を守ると宣言したが、全米50州のうち半数近くが何らかの形で制限を課