大きな話をするのが難しい時代だと思う。最先端の専門性はどんどん高まってるし、細かいところに注目しても深い議論がある。与那覇潤「中国化する日本」は、日本人の歴史観を見直そうという本だ。読んでみた感じ、たしかに「新しい視点」を提示することには成功していると思う。内容がつまった本なんだけど、短時間で一応はわかるように要約してみる。 どうして中国は近代化できないのか? まず、僕たちが普段使う「近代化」はほとんど「西洋化」という意味だ。日本は近代化に成功したが、歴史という長いスパンをとって考えれば、必ずしも西洋の「近代化」を進んだ考えと言うことはできない。だが、アジアの中で真っ先に「近代化」を進めた日本は優秀な国で、「近代化」に必要な「法の支配」や「議会制民主主義」が欠如している中国は遅れた国だと多くの日本人は考えがちだ。 しかし、中国は本来、人類史上最初に身分制を廃止し、かつて世界のほどんどの富を
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