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ブックマーク / econ101.jp (150)

  • ポール・クルーグマン「人々はほんとに分相応なものを受け取っているのか?」

    Paul Krugman, “Do People Really Get What They Deserve?,” Krugman & Co., February 21, 2014. [“Vox Anti-Populi“; このブログ版の訳文はすでに掲載済みです)] 人々はほんとに分相応なものを受け取っているのか? by ポール・クルーグマン PETT/The New York Times Syndicate ぼくの学生だったリチャード・ボールドウィンが編集してる VoxEU は,いま現在の政策をとりあげる経済オンライン・ジャーナルだ.そこに,格差に関するすぐれた記事が2つ掲載されている. 1つ目は,英ウォーウィック大学の経済学教授アンドリュー・オズワルドとメルボルン応用経済学・社会研究所のフェローであるナッターヴート・ポータヴィーによるもので,相続や自らの努力によってではなくて,宝くじに当

    ポール・クルーグマン「人々はほんとに分相応なものを受け取っているのか?」
    nagaichi
    nagaichi 2014/02/23
    クルーグマンのMMR。「宝くじは右派のためのインセンティブだったんだ!!」「な、なんだってー!!」
  • ポール・クルーグマン「中流階級を再定義する」

    Paul Krugman, “Redefining The Middle Class,” Krugman & Co., February 7, 2014. [“The Realities of Class Begin To Sink In,” January 27, 2014] 中流階級を再定義する by ポール・クルーグマン Victor J. Blue/The New York Times Syndicate アメリカにはおかしなことがあれこれある.その1つは,長らく見られる傾向として,自分のことを中流階級だと考えてる人たちがとてつもなく広範囲にまたがっている点だ――そして,彼らは自分を欺いている.国際的な基準にてらせば貧困者ってことになるはずの低賃金労働者たちは,中央値の半分を下回る所得でありながらも,自分たちは中の下にあたる階層だと考えている.その一方で,中央値の4倍や5倍の所得を

    ポール・クルーグマン「中流階級を再定義する」
  • ポール・クルーグマン「機会が失われたら起こること」

    Paul Krugman, “What happens when opportunities are lost,” Krugman & Co., January 23, 2014. [“A Hammock In Kentucky?“] 機会が失われたら起こること by ポール・クルーグマン Keith Meyer­s/The New York Times Syndicate 『ナショナル・レビュー』が実に面白い記事を掲載してる.ケヴィン・ウィリアムソンがアパラチアの現状について書いた文章で,アパラチア地域の苦境を伝える有益な描写になっている――あと,フードスタンプを交換可能にする方法も述べている.フードスタンプをいったんケースいっぱいの炭酸飲料に交換して,それをさらに現金その他と交換するんだって(記事はここで読める). ただ,そればかりじゃなくて,この記事には教訓も1つある:ウィリアムソン

    ポール・クルーグマン「機会が失われたら起こること」
  • ポール・クルーグマン「よき共和党員は進化論など信じはせぬ」

    Paul Krugman, “Good Republicans Reject Evolution,” Krugman & co., January 9, 2014. よき共和党員は進化論など信じはせぬ by ポール・クルーグマン KAL/The New York Times Syndicate ちょっと話題に乗り遅れた感があるけど,先だって,ピュー研究所がアメリカにおける進化論に関する見解の変化について新しく報告書を公表した.大きな見所は,いまや共和党員を自認する人たちの多くが,「進化なんて天地創造の日からまったく起きてはいない,まして進化が自然選択に促されているなんてとんでもない」と信じているってことだ.変化は大きい:2009年から11ポイント減少してる. 自明ながら,そうやってダーウィンを拒絶するのを促すような新しい科学的な証拠がなにかでてきたわけじゃあない.それに,民主党員たちは4年

    ポール・クルーグマン「よき共和党員は進化論など信じはせぬ」
  • クルーグマン「TPP は大きな話だけど,ものすごい案件ですかね?」

    Paul Krugman, “The Pacific Trade Pact Is Big, but Is It a Huge Deal?,” Krugman & Co., December 19, 2013. TPP は大きな話だけど,ものすごい案件ですかね? by ポール・クルーグマン Edwin Koo/The New York Times Syndicate これまでに読者からこんな疑問の投稿をもらってる.環太平洋パートナーシップ協定 (TPP) の交渉について書いてないのはどうしてなの,っていう疑問のお便りだ.多くの人は,TPP はとても重大で,しかも悪しきものだとみてる. で,その理由:なんでこの交渉がとくに重要なのか,ぼくにはどうにもわかりかねてるんだよ. よくあるレトリックは――支持派も反対派もおなじように―― TPP に関わる経済の全体的な規模を強調する:「これには数億の人

    クルーグマン「TPP は大きな話だけど,ものすごい案件ですかね?」
  • クルーグマン「オバマケアが改善すればするほど怒り狂う共和党」

    Paul Krugman, “As Obamacare Improves, Republicans Just Become More Enraged,” Krugman & Co., December 4, 2013. オバマケアが改善すればするほど怒り狂う共和党 by ポール・クルーグマン Doug Mills/The New York Times Syndicate HealthCare.gov はずいぶんマシになってきた.Amazon.com ほど見事に動いてはいない――でも,思い出そう,政府は主として人々にお金を与えようとしている――保険に助成金をだそうとしている――んであって,なにかを売りつけようとしてるわけじゃない.だから,すぐさま商業的なサイトほど見事な稼働をみせなくてもかまわない. ただ,舞台裏ではいまだに深刻な問題がある――保険会社への情報伝送の問題だ.ただ,同サイトもす

    クルーグマン「オバマケアが改善すればするほど怒り狂う共和党」
  • ラルス・クリステンセン 「ヒットラーを権力の座に押し上げたのはハイパーインフレではなくデフレである」(2013年11月17日)

    ●Lars Christensen, “Deflation – not hyperinflation – brought Hitler to power”(The Market Monetarist, November 17, 2013) 2か月ほど前のことだが、マシュー・オブライエン(Matthew O’Brien)がアトランティック紙で次のように語っている。 ハイパーインフレーションから、ヒットラーの台頭までは、一直線を引くことができる [1] 訳注;一直線を引くことができる=ハイパーインフレがヒットラーの台頭をもたらした、という意味。。そのことは、誰もが知っている。しかし、この件に関しては、誰もが知っていることは、実は間違いなのだ。ナチスが権力の座に就いたのは、物価が4日ごとに倍になった(pdfハイパーインフレの時期(1923年)――ナチスはこの時期にも権力の獲得を目指していたが、

    ラルス・クリステンセン 「ヒットラーを権力の座に押し上げたのはハイパーインフレではなくデフレである」(2013年11月17日)
    nagaichi
    nagaichi 2013/11/18
    もちろんこの記事の裏の本旨は、現今のヨーロッパでの緊縮デフレと右派台頭に警鐘を鳴らしたものだろうね。歴史を鑑とする論説は、古今東西を問わない。
  • クルーグマン「フランスの格下げはイデオロギーによるもの」

    Paul Krugman, “France’s Ideological Downgrade,” Krugman & Co., November 15, 2013. フランスの格下げはイデオロギーによるもの by ポール・クルーグマン Richard Perry/The New York Times Syndicate さて,スタンダード&プアーズがフランスの信用格付けを格下げしたわけだけど,ここから何がわかるだろう? 答え:「フランスについては大してわかんない」 格付け機関は,国の支払い能力について特別な情報なんてもちあわせちゃいない――とくに,フランスみたいな大国についてはなおさらだ.この点は,いくら強調してもしたりないくらいだ.S&P はフランスの財務状況について内部知識をもちあわせてたりするのかな? いいや.国際通貨基金なんかよりもすぐれたマクロ経済モデルをもってたりする? いやいや

    クルーグマン「フランスの格下げはイデオロギーによるもの」
  • クルーグマン「欧州に必要なのは穏やかなインフレだ」

    Paul Krugman, “What Europe Needs Now Is Moderate Inflation,” Krugman & Co., November 15, 2013. 欧州に必要なのは穏やかなインフレだ by ポール・クルーグマン AMMER/The New York Times Syndicate 欧州のインフレ問題:それは,低すぎるってこと 実のところ,穏やかなインフレは現代経済にとっていいことだ.理由は2つある――1つは需要にかかわり,もう1つは供給にかかわる. 需要の方について言うと,インフレは金利のゼロ下限問題を弱めてくれる:名目金利はマイナスになりようがないけれど,穏やかなインフレが予想に定着しているかぎり,実質金利の方はマイナスまで下がりうる. 供給の方について言うと,インフレは名目賃金の下方硬直性の問題を軽減してくれる:人々は賃金切り下げを要求したり受

    クルーグマン「欧州に必要なのは穏やかなインフレだ」
  • アレックス・タバロック 「中国に革命をもたらした密約 ~所有権の変化に向けた村人たちの命懸けの試み~」(2012年2月9日)

    アレックス・タバロック 「中国に革命をもたらした密約 ~所有権の変化に向けた村人たちの命懸けの試み~」(2012年2月9日) ●Alex Tabarrok, “The Secret Agreement that Revolutionized China”(Marginal Revolution, February 9, 2012) コーエン(Tyler Cowen)と二人で執筆した経済学のテキスト(『Modern Principles: Macroeconomics』)の中で、所有権の重要性を示す一例として、かつて中国で実施されていた集団的な営農(農業の集団化)(collective farming)が村人の行動に対してどのようなインセンティブ効果を持ったかを取り上げた。それと同時に、安徽省にある小岗村(Xiaogang village)の村人の間で交わされた密約のエピソードについても触れ

    アレックス・タバロック 「中国に革命をもたらした密約 ~所有権の変化に向けた村人たちの命懸けの試み~」(2012年2月9日)
    nagaichi
    nagaichi 2013/10/19
    1978年といえば、改革開放のはじまった転機の年でもあるな。改革開放を「革命」と呼ぶのはどうかと思うが。