感想, 読書, 漫画 積ん読状態だった山岸涼子の『牧神の午後』を読みました。 やっぱ山岸涼子すげええええええ。 恥ずかしながら『舞姫』とこれしか山岸涼子作品は読んだことがないのですが、どちらもすばらしい作品だとおもいます。というかすごすぎる。 山岸涼子作品を読んで、この人に通底する思想ってなんなのかということを考えると、何かをうしなった人間は何かを得ているかもしれないが、何かを得た人間はその代償として何かを失っているのだ、ということ。 『牧神の午後』の主人公は、ニジンスキーという男。 バレエダンサーとしてすさまじい才能をもっており、そのころロシアを興奮させた、実在の人物。身体能力もさることながら、まるで本当に憑依しているかのように舞い踊り、誰にもマネできないような独創性があったという。デビューからまもないのに世界中のバレエファンが彼の虜になったというから驚きである。さらにはバレエ振り付