鹿児島県出水市の六反ケ丸遺跡で、約2200~2300年前(弥生時代中期)の鹿児島県内最古となる木製の弓4張が見つかった。県内では酸性のシラス土壌により腐食するため木製品の遺物が残ることは珍しく、弓ではこれまで楠元遺跡(薩摩川内市)の弥生時代末の出土品が知られていた。専門家は「国内における弓の発達過程を考える上で貴重な資料になる」としている。 弓は地表から深さ約4メートルの水分を多く含む層の中で、腐食を免れた状態で見つかった。4張のうち最も大きなものは長さ87.9センチ、小さなものは長さ46.1センチで、幅は2.2~2.7センチだった。弓の端に弦をかける「はず」や、「樋(ひ)」と呼ばれる中央のくぼみが確認できた。このほか、弓の一部とみられる木製品1点もあった。県考古学会の堂込秀人会長は「当時の弓は銅鐸(どうたく)や絵画土器に描かれてはいるが、その形状を実物で具体的に確認できる。大きな成果だ」
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