『厳重に監視された列車』 原題:Ostre sledovane vlaky(1966) 世界でいちばんよくできた映画のひとつではないか、と個人的に思っている傑作。アカデミー賞外国語映画賞も獲得した、チェコのイジィ・メンツェル監督の長編デビュー作である(TV放映題は『運命を乗せた列車』)。とにかく見事な艶笑喜劇で、童貞少年の悶々をコミカルかつ切実に描いた青春映画でありつつ、巧みな社会風刺も織り込まれている。しかも、とてつもなくシンプルかつスマートで、愛嬌豊かな名作だ。3年前のチェコ映画祭で観た時は、あまりの面白さと完成度の高さに面食らってしまった。現在、渋谷のシネマ・アンジェリカで開催中の「Ahoj! チェコ映画週間」で10月10日まで上映されているので、時間がある人はぜひ観に行ってほしい。(追記:12月13日?19日、日比谷シャンテ・シネ3でも1週間のみ上映!) _/_/_/_/_/_/_