急速に進む円高が、外国人観光客を襲っている。免税で安くまとめ買いをして帰国するはずが、自国にいるより高い買い物になりかねないからだ。外国人客をあてこんでいる店側も頭を抱えている。 外国人の客がほとんどで、免税措置をしている東京・秋葉原の電化製品店。マネジャーは「今週に入ってお客が一気に3割くらい減った。見ているだけで買わない客が増えた」と困り顔だ。 一時1ドル97円台まで円高が進んだ10日も、デジタルカメラを買いに来たオーストラリア人がポケットから電卓を取り出して計算。免税されたとしても値段は「自分の国と変わらない」と言い、買っていかなかったという。「せっかく安い値段をつけても、円高で本国との差がなくなってしまう」とため息をつく。 オーストラリアから観光で来た経営コンサルタントの男性(44)は量販店でデジタルカメラを物色。「自分は2カ月前に両替していたのでラッキーだった。いま日本に来