世界有数の美しい橋、ポルトガルの「516アロウカ橋」。訪れた人を放心状態にするような、建築技術の粋を集めた橋だ。(PHOTOGRAPH BY HORACIO VILLALOBOS, CORBIS/GETTY IMAGES) 2021年5月、ポルトガルに世界最長の歩行者用吊り橋が開通した。全長516メートルの「516アロウカ橋」だ。 この夏、旅する人は、橋を渡ることそれ自体が立派な旅だと気づくだろう。橋を渡りながら、ハンドウイルカやハヤブサに出会うこともあれば、目的地をいつもと違う視点で眺められることもある。 イタリア、ベネチアの「ため息橋」からペルーのロープ橋「クェスワチャカ」まで、世界中で橋は旅行者に交流や探検の機会を与えてくれる。実際、今年クェスワチャカは、地域社会を文字通り結び合わせる役割を果たした。パンデミックのために整備ができず壊れてしまっていたこの由緒ある橋を、人々が力を合わせ