上場企業の社長(代表取締役・代表執行役を含む)および役員の出身校は、慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学の上位三大学が4位以下を圧倒している。たとえば社長では4位の日本大学は84人と、3位東大のほぼ半数にすぎない。また役員4位の中央大学は1068人で、3位東大とは672人の開きがある。 上位三大学のなかでも社長299人、役員2149人を輩出する首位・慶大は別格の強さだ。学部別でも慶大の経済、法、商学部がベスト3を独占し、文学部でさえ、国立の名門・大阪大学経済学部を上回る10人を輩出している。やはり慶大出身者は、わが国ビジネス界の保守本流を成しているといえそうだ。 だが、「慶大卒」の学歴は現実にはどれほどの効き目があるのか。慶大出身(商学部・同大学院)で、上場企業の役員経験もある事業戦略コンサルタントの福田秀人氏(元立教大教授)は「直接の効果はない」と釘を刺す。 「たしかに慶大出身者は三田会(