「マイブーム」「ゆるキャラ」「こじらせ」「DT(童貞)」「いやげもの」……誰もが知るこれらの言葉は、当然、自然発生的にこの世に登場した訳ではない。キャッチーかつ、不思議な魅力を持つこれらの言葉は、すべて一人の男が生み出したものだ。 みうらじゅん氏...そう、ラブドールの横でサングラスの奥からこちらを見つめる、この人物である。 誰もが見過ごしてきた何気ない現象に名前をつけ、命を吹き込む。命を吹き込まれたその現象は、名前と共に世の中に飛び出し、瞬く間に脚光を浴びる。 「一人電通」彼は自身をそう呼ぶ。今までに「ない仕事」を、企画、営業、接待も全て自分でやってのけるからこそのネーミングだ。どうすれば彼のように万人の心をとらえるネーミングができるのか? どうすればアイディアを広く世に広めることができるのか? そんなみうらじゅん氏の必殺仕事術の手の内を明かす著書がこの度この世に解き放たれた。 「『ない