「コンピュータに視覚を持たせる」技術であるコンピュータビジョンのほとんどのトピックを網羅したハンドブック的教科書。2000年以降に開発された技術も数多く取り入れ、その様々な応用を紹介しながらも、多視点幾何や画像生成過程など、従来から扱われていた基礎的な内容も詳しく記述している。また、これまではCGに分類されコンピュータビジョンのテキストではあまり扱われてこなかった、イメージベーストレンダリングやコンピュテーショナルフォトグラフィ、拡張現実(AR)などについても詳しく解説し、映画において特殊視覚効果のために用いられているコンピュータビジョン技術も紹介している。さらにパターン認識と機械学習にも章を割き、2005年頃から普及したデジタルカメラの顔検出機能の原点となった手法も説明している。 (Richard Szeliski著、Computer Vision: Algorithms and App