フランスでは、日本人建築家が高い人気を誇り、数々のコンペティションを勝ち取っている。だが、日本の大規模プロジェクトでは、彼らの活躍の幅は意外にも狭く、個人や海外からの発注に逃げ場を見つけているという。そのことに気づいた仏紙記者が、日本の建築事情を深掘りする。 日本は「建築の国」なのだろうか。最近のニュースからすると、そう言えそうだ。2024年3月、日本人建築家の山本理顕がこの分野の最高の賞であるプリツカー賞を受賞した。日本でこの栄誉ある賞を受賞したのは山本が9人目で、これによって日本は建築分野を率いる存在になった。世界中が口々に日本のスター建築家を称えている。 特にフランスでは、日本人建築家の人気は高く、権威あるコンペティションをいくつも勝ち取っていて、象徴的な建造物を多く生み出している。たとえば妹島和世と西沢立衛による建築家ユニット、SANAAは「ルーヴル美術館ランス別館」(ついでに言え
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