宇宙が誕生した直後の状態を再現して、人類が知らない新たな粒子を探そうという大規模な実験が9日、スイスにある研究機関で日本など各国のグループが参加して始まりました。 実験では物質のもとになる陽子を光に近い速さまで加速して正面衝突させ、宇宙誕生直後の状態を再現して、生み出されたさまざまな粒子のなかから人類が知らない新たな粒子を探します。 宇宙の成り立ちを巡る研究では、これまでに人類が発見した物質は宇宙全体の4%にとどまることが分かっていて、残る96%は謎となっています。 こうしたなか、CERNでは去年、実験装置の性能を高めて衝突実験を行ったところ、これまでに知られていない新たな粒子が存在する可能性を示すデータが得られました。 このため、CERNでは9日から本格的に実験を開始し、ことし10月までにおよそ2500兆回にわたって衝突実験を繰り返して、新たな粒子の発見を目指すことにしています。 実験に