オランダ、ハールレムのデ・コポル刑務所。アフガニスタンから来た19歳の難民が、自室のドアから顔をのぞかせる。(PHOTOGRAPH BY MUHAMMED MUHEISEN, AP) オランダの政府機関は、亡命を希望して流入する難民や移民の宿泊施設として、空になった刑務所を昨年から提供している。 オランダでは近年、犯罪率も刑務所の受刑者数も目に見えて減少しており、それに伴って刑務所などの施設が数十カ所も閉鎖されている。代わって増えているのが移住者の数で、去年だけで5万人以上がオランダに入国した。この状況に、同国の中央難民機関(COA)は一石二鳥の方策を見出した。(参考記事:「戦火を逃れ 国境を越えるシリア難民」) 写真家のムハンマド・ムヘイセン氏は、ピュリツァー賞を2度受賞した実績を持ち、現在はAP通信で中東担当カメラマンのチーフを務める。この数年は、人々が大陸から大陸へと移動する難民問題