大学ランキングの季節がやってきた。安倍晋三政権の教育再生実行会議の委員をしているせいもあり、世界ランキングにおける日本の低調ぶりがどうにも気になる。 日本の大学では東京大学が世界ランキングの30位以内にあるが、他は入っていない。もちろん世界で30位以内という数字に満足してはならない。近年は東大もシンガポール国立大学や香港大学に猛追されており、ランキングによっては「アジアトップ」の座を譲っている。今後、日本の大学は抜本的に改革しないと、世界の大学はおろかアジアの大学と競合を続けるのも難しくなる。このままでは、10年から20年後には日本の大学がすべて50位以内から脱落する可能性も低くない。 日本の大学にいちばん不足しているのは国際化である。『タイムズ高等教育』で総合27位の東京大学は、教育や研究や論文の引用回数では世界でもトップ水準にあるのに、国際化では総合得点が29・2点にすぎない。世界トッ