2014年3月19日 足立幾磨 霊長類研究所助教らの研究グループは、チンパンジーは概念メタファーのようなものをもっており、社会的な順位、あるいはさらに経験を統制された「物の順序」についても、空間になぞらえて処理することを明らかにしました。 このことは、少なくともある種の概念メタファーは、言語とともに共進化したのではなく、処理効率向上のために進化した(前適応)ものであり、それが後にヒトの言語に反映されていると考えられます。 本研究成果は、米国科学誌「PLOS ONE」誌に掲載されました。 今回の研究は、すべての概念メタファーが言語とは無関係に生じたことを示しているわけではありません。おそらく概念メタファーのなかには、言語獲得後、2次的3次的に派生したものもあると考えられます。ヒトとヒト以外の動物のもつ概念メタファーの違いを描き出していくことは、ヒトの言語の独自性を明らかにするうえで重要な今後