自然科学は特にそうだけど、自分の考えが正しいと主張したかったらそれを証明するしかない。「正しいはずだ、正しいに違いない」といくら主張しても、それを証明するものがなければ相手にしてもらえない。逆に、証明できさえすれば、小学生の主張だろうがド素人の主張だろうが、正しいと認めざるを得ない。 数式による証明なのか、実験による証明なのか、分野によって方法は違う。数式による証明は、その行間を埋められるだけの計算力や数学的な背景があれば、理論上は誰にでも正当性を判断することはできる。実験による証明は、他の人がその実験をしてみて同じ結果になるのであれば、正しいと判断できるだろう。 ただし、実験による結果の再現は、分野によっては難しいこともある。その理由の一つに、無視できない外部影響がある。医学や心理学は、実験結果が被験者に依存する可能性があり、実験の成功がたまたまなのか普遍的なのかの判断が難しい場合がある