参院予算委員会で9日、2015年度予算の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決した。採決に先立ち開かれた締めくくり質疑では民主党から那谷屋正義議員が質問に立ち、特に道徳の教科化についてただした。 先般、文部科学省は道徳を「特別の教科」と位置付ける小中学校の新学習指導要領を公示し、小学校では2018年度から、中学校では19年度から検定教科書と評価が導入されることになった。小学校教諭の経歴を持つ那谷屋議員は「道徳の大切さは否定しないが、教科ということになれば問題が起こるのではないか」と懸念を示し、特に、教科となった場合の「評価」をどうするのかとただした。下村文科大臣は「従来のように一方的に価値観を与えるものではない。他の教科のような評価はなじまない。他者との比較ではなく、個々の子どもがどれぐらい人間的に伸びようとしているかを記述式で表すものだ」などと答弁し、評価を数値化するものではないと説明し