電通の若手アートディレクターが考える「○○をもっと面白くするアイデア」をご紹介。今回は、くぼたえみさんによる「地球儀」です。 境界線を外してみたい ──なぜ「地球儀」を面白くしたんですか? くぼた:この地球儀は、気候で素材を分けています。ツンドラ気候だったら冷たいアクリル、砂漠はザラザラ、熱帯雨林気候はフワフワ…など、気候のイメージに合った素材で作ることによって、地球自体を感じられるものを作りたいと思いました。普通の地球儀って国境で色分けされてるじゃないですか。でも国境って人間が作ったもので、自然界にはない線だから、それを外して純粋に「地球という球体」を考えたとき、どういう感覚になるか確かめたかったんです。 ──それは、どういう感覚なんでしょうか? くぼた:普段私たちは、「日本」とか「東京」とか、「会社」「学校」「家庭」とか、いろんな枠の中で生活しています。そういう既存の境界線を外して、よ