日本家紋総監によると蝶家紋は、奈良時代に中国より伝来した正倉院御物の金銀平蝶脱八角鏡や花蝶背円鏡に描かれている文様より始まるという。 それには花や鳥などの添え物として蝶が描かれており、しかも「蛾」のような形なのである。 平安中期から蝶の文様は増え始め、鎌倉時代となると蝶文様は流行し、家紋にまで発展する事となったのだという。 しかし何故、奈良時代の蝶文様は「蛾」のようなデザインなのだろうか。 不思議に思い、地元の文様の先生に尋ねてみたが、この事には先生も首を傾げるばかりで確信にまで至らず、蝶の文様の話しだけで時が経った。 そんな中、先生の一つの言葉に私は全身の血が踊る思いがしたのだ。 それは何と「以前は浮線蝶を伏せ蝶と呼んでいた」という。 「伏せ蝶」とは羽を水平に伏せている状態を指し、それに対して「羽を立てる」つまり羽を上げた状態を「揚羽蝶」というのだ。 「揚羽蝶」とは現在の一般的に言うアゲ
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