しかし、暴力とは何なのか。抗議の声を遮断し、応答しようとしない警官たちに怒りを爆発することが暴力だろうか。集まった抗議者たちを無理やり解散させるために機動隊を投入することは事実としての暴力ではないというのだろうか。挟撃してくる機動隊の楯の列に向かって投石すること、消火器や自転車による攻撃が抵抗の実力行使として認められないのだとすれば、それは抵抗それ自体を認めていないということになりはしないだろうか。酷きに至っては集団がそこに居ること、道路を占拠し街頭で声を上げることそれ自体を否定しているが、もしそうであれば一体、彼らの言う正当な抗議とは何なのか。暴力に対して抗議の声を上げることは当然のことながら官憲の実力行使に対して、断固たる態度で応答することが含まれていないのだとすれば、どうして我々は正当な抗議だの正当な抵抗だのを考えることができるというのだろうか。 彼らは私有・公共を問わず近隣の施設を