まず,この2枚の写真を見ていただきたい。いずれも「キズドライ」という市販されている医薬品を使って,傷が化膿し,蜂窩織炎(皮膚・軟部組織が細菌で感染している状態のことを言う)を起こしている例である。 特に左側の症例(膝小僧のすりむき傷)では,キズドライで乾いた傷の周囲が真っ赤に腫れあがっていることが明らかだ。この患者さんは,痛みのために歩くのも困難になり,病院を受診した。 このように,すりむき傷にキズドライを散布した結果,ひどい蜂窩織炎を起こして病院を受診する例は少なくない。 いわばこの商品は,「傷が化膿するために最適の環境」を作り出しているのだから,化膿するのは当たり前。化膿せずに治ることもあるかもしれないが,それはごく幸運だっただけに過ぎない。論理的には,こいつは化膿を引き起こすだけの商品であり,有害である。 まずこの商品の商品コンセプトを見てみよう。 製造・販売元の小○製薬の公式ホーム