「くぎ煮」の材料となるイカナゴの稚魚・シンコ(新子)の漁が3日、播磨灘と大阪湾で解禁され、夜明けとともに漁船が一斉に海へ繰り出した。 兵庫県明石市の林崎漁協では、午前5時半頃から15隻が出港、2隻一組で網を引き、3〜5センチのシンコを次々に水揚げ。漁協によると、今年の稚魚は小ぶりで、初日の漁獲量は例年より少なめだったが、今後は増加が見込まれるという。漁は4月中旬まで続く。 浜値は1カゴ(25キロ)が2万5000円で、午前中に鮮魚店やつくだ煮店の店頭に並んだ。同漁協の仲谷宏参事(58)は「くぎ煮は各家庭の味。食卓で春を感じてもらえれば」と話していた。