民主党の鳩山由紀夫代表が、2020年時点での日本の温室効果ガスの削減目標を「1990年比25%減」と明言し、波紋が広がっている。この方針はマニフェストにも掲げられていたもので、「予定通り」とも言えるものだが、産業界からは早速、反発の声もあがっている。ところが、鳩山氏は、スピーチの場で「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が、我が国の国際社会への約束の『前提』」とも発言。温室効果ガスを大量に排出している米国と中国が温室効果ガス削減に消極的とされる中、このままでは公約が「絵に描いた餅」になりかねない。 すべての主要国が参加しないと「目標実行しない」? 現段階で日本政府が公約している温室効果ガスの削減目標は、「2012年までに1990年比6%減」。ところが、現段階での日本の排出量は、すでに1990年比で9%増えているため、2年強で90年比15%減を削減しなければならないという厳しい状況に