苦手だったんだ。 浅野いにお作品。すごすぎて、どうも頭がついていかない。 すごいのはわかるんだ。日常のどうしようもない気だるさにどう戦うか、みたいなテーマがぎっちり詰まっていて。 でもそれが必ずしも自分の感覚とあうとは限らないわけで、あう人にはそれはもうドンピシャ、貫かれると思う。 でもぼくはだめだった。「おやすみプンプン」はニントモカントモ心が乗らなかった。年を取ったのかな、と思った。 「虹ヶ原ホログラフ」はズシンと来た。浅野いにお作品でもすごく「ぼく」にハマったんだと思う。ひとりよがりなやつばっかりで、感情移入ができないやつばっかりで、そこが感情移入できた。大好きな作品。皆不安でしゃーねーんだからしょうがねえだろ感がもりもり出ている。 その前の「ソラニン」は、嫌いと言っていいほど、読んだ当時苦手な作品だった。 多分浅野いにお作品では、もっともわかりやすい作品だと思う。 大学卒業、同棲を