いまや完全に中国びいきのマレーシア 今週は、先週に引き続いて、北京APEC(アジア太平洋経済協力会議)における習近平外交についてお伝えする。 11月10日の日本のニュースは、安倍・習近平の「仏頂面会談」に集中したが、APEC首脳会議の開幕を夕刻に控えたこの日も、習近平主席は午前中から5人の首脳との会談を、人民大会堂でせわしくこなした。同席したのは、前日までと同じ王滬寧・党中央政策研究室主任、栗戦書・党中央弁公庁主任、楊潔篪・外交担当国務委員(前外相)の3人組である(安倍首相との会談のみ王と栗が欠席)。 トップバッターは、ASEAN(東南アジア諸国連合)の親中国・マレーシアのナジブ首相である。マレーシアは、前世紀のマハティール時代は「ルックイースト政策」で日本を頼っていたが、いまや完全に中国びいきだ。 習近平: 「今年は両国の国交40周年にあたり、全面的な戦略的パートナーシップの不断の発展を