避難所運営ガイドライン 平成28年4月 内閣府(防災担当) i はじめに~避難者の健康を維持するために「避難所の質の向上」を目指す 阪神・淡路大震災では、約 31 万人が避難所生活をした。東日本大震災では、岩手、宮城、 福島の3県で約 41 万人、全国合計では約 47 万人が避難所生活をした。阪神・淡路大震災で は避難所閉鎖までに 6 カ月を要し、東日本大震災では、避難所閉鎖まで岩手県で 7 カ月、宮 城県で 9 カ月を要した。原発事故で福島県双葉町の住民が避難した埼玉県加須市の避難所の 閉鎖は 2 年 9 カ月後だった。 ひとたび災害が起こると、避難所は「住まいを失い、地域での生活を失った被災者の拠り 所」となり、また「在宅で不自由な暮らしを送る被災者の支援拠点」となる。しかし、東日 本大震災では、避難所における「生活の質」には課題が多く、水、食料、トイレ等は不十分 で、暖房は限定的であ