1月20日,次期米大統領バラク・オバマは就任演説を行う。その中で語られる経済政策の中で,最重要ポイントになるのが「グリーン・ニューディール政策」だろう。 ニューディール政策は世界史の教科書にも出てくるぐらい有名だが,フランクリン・ルーズベルト大統領が1933年に世界大恐慌に対処するために打った一連の経済政策である。それまでの自由市場的な政策を改め,公共事業の実施や法制による労働時間の短縮などを含む新しい経済政策であった。ポイントは「政府の関与による雇用の創出」である。 ニューディール政策によって本当に景気が回復したのだろうか。この問題については様々な議論があって,直後に起きた第二次世界大戦の軍需がなければ,アメリカ経済は回復できなかったという評価もあるようだ。もしもこの説が正しいとするのなら,経済を復興させるには,資源を最も無駄にする戦争が最善策だということになる。 現時点の米国経済は,ま