30日に公表されたギリシャの世論調査で、緊縮財政に反対する左派の政党が支持率を伸ばしていることが判明し、さらに、イタリア国債の利回りが上昇したことなどから、ユーロが売られている。この原稿を書いている時点で98円を割ってきた。ところで、そもそもギリシャはたびたび国債のデフォルトを起こしてきた国である。それがなぜユーロに加盟できたのであろうか? 実はそこには世界的な投資銀行であるゴールドマン・サックスの活躍があった。 ギリシャ危機の発端は、2009年10月にギリシャで政権交代が起こり、新政権(全ギリシャ社会主義運動)が旧政権(新民主主義党)が行ってきた財政赤字の隠蔽をバラしたことである。ギリシャの財政赤字は、GDP比で4%程度と発表していたが、実際は13%近くに膨らみ、債務残高も国内総生産の113%にのぼっていた。国家ぐるみで粉飾決算をしていたのである。 ユーロに加盟するには、国の債務残高をG