※ネタバレありです。 愛するということ 新訳版 posted with ヨメレバ エーリッヒ・フロム 紀伊國屋書店 1991-03-25 僕はここ数か月、恋愛における大きな悩みを抱えていた。詳細な内容は割愛するが、これからの人生と今持っているものを比べたりして、いくつかの決断をした。今は幸せだけど、これから大きな負担になるかもしれないもの、という不確かなものを考える行為自体、大きな疲労を伴うし、実際にそれを手放してみると、心に大きな穴がぽっかりと空いてしまった。 なぜ僕はこんな風に悩まなければならないのだろうか。かなり投げやりな疑問が僕を襲った。実際に僕は二か月近くそのことで悩んでいたし、そのせいで食事が十分に喉を通らないことも多々あった。いっそ全てが目の前から消えてしまえばいいと思ったが、消えてほしくないと思う気持ちがあるから手放すことに悩むのだと気づく。意味があるようでない堂々巡りを繰