教室でたくさんの人が手にした「羽衣(はごろも)チョーク」が姿を消す。メーカーの羽衣文具(愛知県春日井市)が今月、廃業したためだ。滑らかな書き味の看板商品は他社に引き継がれるが、「羽衣ブランド」を惜しむ声が上がる。 【写真】滑らかな書き味で粉が飛びにくいことで知られる羽衣文具の看板商品「フルタッチ」=愛知県春日井市立味美小学校 学校などからの指名買いが多かったのが「フルタッチ」。原料は炭酸カルシウム(石灰石)で、1969年の発売から改良を重ねた書き味は滑らかで静か。粉が飛びにくく消しやすい。表面が被膜加工で手につきにくい。圧縮成型で折れにくく、減りにくい……。 「今でしょ」の東進ハイスクール講師の林修さんも愛用者の一人。 「フルタッチに出会ったとき、『これだ!』と快哉(かいさい)を叫んだ」といい、取材に対し、羽衣文具の廃業を惜しみ、感謝するメッセージも寄せた。 林さんは、授業のやりや