企業において最前線で活動する営業部隊は、成長のための原動力であり、牽引車でもある。企業の要ともいえる「営業力」を、いかに強化していけばよいのだろうか。本連載では、好評を博している「最強の営業戦略」(東洋経済新報社)の執筆者であるA.T. カーニー パートナーの栗谷 仁氏と、同社の糸田 哲氏に、営業視点からみた、企業をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛けについて解説していただく。第1回目は、自社の営業にどのような問題点や課題点があるのか、それらを解決するためのフレームワークの概要について話を伺った。 栗谷 仁氏(以下、栗谷氏)■表面的に見ると「売上偏重で利益を考えていない」「行きやすい既存顧客ばかりを回っている」「御用聞き営業になっている」「コンサルティングをしていない」などなど、いろいろな問題が山積していると思います。しかし、本質的な点について考えてみると、営業に特化した戦略や施策