わたしが「日本経営品質賞にチャレンジしよう」と決定したのは1992年のことでした。当時の我が社には、暴走族の特攻隊長上がりやら、三多摩地区全域をシメていたスケバンやらといった素晴らしい人材がたくさんいました(いや、今でもいます。しかも相応に出世して)。だから、通常ならエリート企業がエントリーする日本経営品質賞に挑むのは、かなり無謀なことといえた。 それでも、具体的な目標がなければ人は努力しません。努力がなければ我々はいつまでも「あの落ちこぼれ集団が」と、ご近所の皆様から後ろ指を指される状態から脱却できません。そこで始めたのが、当連載でも何度かお話ししている早朝勉強会でした。毎朝7時半から8時45分まで、わたしが先生役になって社員にゼロからさまざまなことを教えていった。 わたしが「早朝勉強会を実施する」と発表したとき、社員からは強い反発がありました。当然でしょう、彼らは勉強が嫌いだから、