文部科学省は、沖縄県八重山地区(石垣市、竹富町、与那国町)が採択した中学公民教科書と異なる教科書を使っている竹富町教育委員会に対し、地方自治法に基づく是正要求を行う方針を固めた。 10月上旬にも行う。是正要求はこれまでに2例しかなく、教育行政に関して行われるのは初めて。地方自治法は、地方自治体が是正要求に従うことを義務づけている。 公立小中学校の教科書は、都道府県教委が定めた地区内で、採択した同一の教科書を使うよう、教科書無償措置法で定めている。 八重山地区では、2011年8月に公民の教科書として、「新しい歴史教科書をつくる会」の元メンバーが執筆した育鵬社版を採用するよう答申されたが、竹富町教委が拒否し、寄付金で購入した東京書籍版を生徒に使用させている。文科省は竹富町教委に対し違法状態にあたるとして指導してきたが、その後も改善されなかった。