アメリカは世界一食料を安く生産・輸出できる国。そういう意味では、アメリカの農家は世界一の競争力があると言ってよいだろう。だから日本もアメリカに負けない競争力をつけよう、という話がよく出てくる。では、アメリカはどうやってそんなに安い食料を作れるのだろう? 「雑食動物のジレンマ」に面白い記述がある。アメリカでは平均的な農家が紹介されている。もちろん、日本とは比較にならない広大な面積を耕している。で、どんな風かというと。奥さんに働きに出てもらい、自分は農業補助をもらってようやく4人家族を養える、という。 4人家族も養えないほどの価格で生産される食料は、アフリカの貧農でも太刀打ちできないくらい安い。結果、アフリカの多くが食糧輸入国。小麦などの基礎食糧(生きていくのに必要なカロリーを稼げる食料)を作っていては生活ができないから、コーヒーなどの商品作物を育てるプランテーションで働く。 しかしコーヒーの