既存のコロナ治療薬には、ウイルスが体内のタンパク質に結合するのを阻害する抗体薬や、ウイルス増殖を防ぐ抗ウイルス薬がある。これに対し、今回の細胞製剤はウイルスに感染した細胞を殺傷する仕組みで、静脈に点滴投与する。特に免疫力の低下でコロナが重症化したがん患者らに効果が見込め、ウイルス株の変異にも強いという。 同研究所などは、ヒトES細胞からコロナ治療用の免疫細胞「キラーT細胞」を作製することに成功した。藤田医科大で血液がんの患者らを対象に3年後に臨床試験を行い、2029年度の実用化を目指す。
戦時中、国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(熊本県合志市)の入所者に対し、陸軍が「虹波」(こうは)と名付けた薬剤を投与する人体実験を行い、9人が死亡したことを示す文書群を、同園が初めて開示した。同園での人体実験で死者が出ていたことは知られているが、1次資料の全容が明らかになったのは初めて。死者や重体患者が相次いでも軍嘱託の医学者たちが投与を続けたことが記されており、専門家は「当時の医学倫理に照らしても残酷な人体実験で、文書群を検証すべき」と話している。 京都新聞社と熊本日日新聞社が情報公開請求した。虹波は写真の増感材として開発された感光色素を合成した薬剤。防衛研究所戦史研究センター(東京都)所蔵の旧陸軍資料によると、虹波の研究目的は「戦闘に必要なる人体諸機能の増進」「極寒地作戦における耐寒機能向上」などとされている。実験は機密軍事研究の一環だった。 今回開示された恵楓園の虹波関係簿冊は25点
夜の京都・鴨川で2次会流行 飲食店時短「飲み足りない」、市は「感染の危険高い」 2021年2月13日 16:00
能舞台が異例のマスク姿で再開された。新型コロナウイルスの影響で京都市内では2月以来となる能楽の定期公演が28日、京都観世会館(左京区)で開かれた。謡曲を斉唱する地謡は全員、飛沫(ひまつ)を防ぐため、そろいのマスクを着けて謡うなど、主催の京都観世会が「観客に安心して楽しんでもらうため」独自の工夫や対策を取った。 マスクは口に着けても謡いやすいよう3月以降、試作を重ねたという布製の特注品。地謡の8人は通常より間隔を空けて座り、笛方も少し後ろに下がった。同会の片山九郎右衛門会長(55)は「見栄えなどでご批判はあるかもしれないが、できる限り策を取り、模索を続けたい」と語る。 この日は京都観世会六月例会として、京ゆかりの「賀茂」「班女(はんじょ)」など能の3演目を上演。公演時間短縮のため狂言や仕舞は省略した。観客数は通常の半分以下の200人に抑え、間隔を空けて座ってもらう形にした。久々の公演に開演前
制作費1億6千万円のオペラ、無観客で上演 ユーチューブで無料配信「期待に報いたい」 2020年3月4日 21:52 滋賀県立びわ湖ホール(大津市)は4日、新型コロナウイルスの感染防止のため公演中止を決定した自主制作オペラ「神々の黄昏(たそがれ)」を、当初予定していた7、8日に無観客で上演すると発表した。動画投稿サイト「ユーチューブ」を通じて無料で同時配信する。 「神々の黄昏」は、同ホールが2017年から毎年1作ずつ手掛けてきたワーグナーの大作「ニーベルングの指環」の4部作の完結編。オペラ界の巨匠ミヒャエル・ハンペさんが演出し、管弦楽は京都市交響楽団が担う。制作費1億6千万円をかけて約1年がかりで準備を進めてきた。 2月28日に中止を決めたが、昨年11月のチケット販売で即日完売するなど人気は高く、中止の撤回を望む声も強いことから異例の無観客上演を決めたという。 担当者は「4部作を楽しみにして
コロナウイルス退散祈願、裸の僧侶が水かぶる 京都の寺、マスク姿の100人も祈祷 2020年2月29日 20:32 新型コロナウイルスの退散などを祈願する「大国祷会(だいこくとうえ)」が29日、京都市上京区の日蓮宗本山・立本(りゅうほん)寺の本堂で営まれ、僧侶や檀信徒が感染拡大の終息を願った。 日蓮宗京都府第一部宗務所・修法師会が主催し、国家安泰や世界平和を祈って毎年営んでいる。今年は新型肺炎の拡大を受け、ウイルスの撲滅も併せて祈願した。 大国祷会に先立ち、本堂前では水行が行われた。厳しい百日荒行を2月に終えたばかりの僧侶3人が、手おけで勢いよく水をかぶりながら「水行肝文(すいぎょうかんもん)」を唱えた。 本堂には「新型肺炎怨敵退散」などと書かれた紙ののぼりも掲げられ、僧侶らがマスク姿の檀信徒約100人と祈祷した。同修法師会の児玉信人会長は「昔から法華経は国の安泰を祈ってきた。大難が小難、無
献花台で手を合わせる人たち(2日午前11時49分、京都市) 京都市伏見区のアニメ製作会社「京都アニメーション」第1スタジオが放火され、男女35人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、京都府警捜査本部は2日、映画「涼宮ハルヒの消失」などを手掛けた武本康弘監督(47)ら、亡くなった10人の氏名を公表した。18日の事件発生から2週間が経過し、殺人事件としてはきわめて異例なかたちの公表となった。京都府警は「理解を得られ、葬儀を済まされた方、10人を発表した」としている。 残る犠牲者25人の氏名を京都府警はDNA鑑定などで特定しているものの、遺族との調整を踏まえ、公表を見送った。京都府警は「実名を拒否されている方については、引き続き実名公表について説明を行いご理解いただけるよう努力していく」とした。 京都府警は、遺族らの心情に配慮しながら、犠牲者の身元の公表時期や方法について、慎重に検討してきた。事
40年前の中絶を証言したろうの70代女性によるメモ。子どもをつくる同世代や年上のろう夫婦は少なかったという ラジオが流れる小さな喫茶店に女性が現れた。他の客と席が離れていることが分かり、ほっとした表情を浮かべる。「私が話したとは誰にも言わないで」。絶対匿名が取材の条件。しわで分かるから、と手の撮影も断られた。 ■本当は産みたい。でも従うしかなかった 女性は70代。幼いころから耳が聞こえず、発語もできない。人生の多くは優生保護法(1948~96年)があった時代と重なる。「(当時は)子供を作るろうあ夫婦は少なかった」とペンを走らせた後、40年間胸に押し込めてきた思いを、手話で語り始めた。 小中高とろう学校で学び、卒業後に今の夫と出会った。夫もろう者。交際中、彼の母親から「早く早く」と促されて結婚した。夫は工場で働き、自身は和裁の内職や清掃の仕事で家計を支えた。 79年、つわりに気づいた。当時3
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く