そこそこのいい歳になったただの社会人だ。 同級生や同僚、後輩が次々結婚し、子どもをもうけている。 素晴らしい。おめでたい。幸せになってくれと心から思う。 いや、正直に言おう。 マジでどうでもいいな〜というのが本心だが、人間的に危ない思考回路と理解しているので、無理やり素晴らしい、おめでたいと思うようにしている。 ずっとそう思い込めば矯正されるかと思えば、何年経ってもマジでどうでもいいままである。 子どもに対する感情がほとんど湧かない。 私にとって子どもを紹介されるのは、親を紹介されるのと同じ感覚だ。 はじめまして、こちらうちの親です。 はあ、初めまして…… ほんとにこんな感じ。 人間だな、としか思えない。 じっとこちら見つめてきたとしても、人間がこちらを見ているな、という感情以上に湧くものがない。あやすなど以ての外だ。 友人や同僚の子どもを見ても、特別可愛いとも思えず、抱きたいとも触りたい