てんかんとは、脳の中に張り巡らされている神経細胞(ニューロン)に突然、いつもより激しい電気信号が、繰り返し(2回以上)走ることで、身体に様々な影響(てんかん発作)が出る疾患のことです。 てんかんは、人類の歴史で古くから知られている病気です。原因不明の発作によって、いきなり気を失い、数分後には回復したりするので、「神が降りてきた」と信じられたり自称したりした人もおり、世界各地で誤解や偏見を招いてきた過去もあります。 現代でも、まだ完全にはメカニズムが解明されていませんが、少なくとも脳の異常であることはわかっています。 1 てんかんにかかりやすいのは? 日本人では、生涯に100~200人に1人の割合(0.5~1%)でかかるといわれています。 発病率が最も高いのは、3歳以下の乳幼児です。これは特に「小児てんかん」と呼ばれます。小児てんかんの症状は、成長するにつれて治まるのが通常ですが、大人になっ