お釈迦さまが72歳の頃、当時最強だったマガダ国の王妃、韋提希夫人(いだいけぶにん)が、子供の阿闍世(あじゃせ)に幽閉された王舎城の悲劇が起きました。 (ちなみに王舎城の悲劇については、詳しくはこちらをご覧ください。 ➾王舎城の悲劇とは?あらすじと登場人物の正体) その韋提希夫人を本当の幸せに導かれた説法を記されているのが『観無量寿経』です。 お釈迦さまは一体どのように韋提希夫人を導かれたのでしょうか? 『観無量寿経』の意味と、その内容の概要を分かりやすく解説します。 歴史的な位置づけ 『観無量寿経』は、詳しくは『仏説観無量寿経』といい、略して『観経(かんぎょう)』ともいわれます。 中国の南北朝時代の宋の元嘉10年(433年)、西域出身の畺良耶舎(きょうりょうやしゃ)(382 - 443)という三蔵法師が翻訳したお経です。 このお経に説かれていることが何を意味しているのかは誰にも分からず、ほ
