富山県は海の幸のイメージがありますが、私が生まれ育ち、高校を卒業するまで過ごした富山市八尾(やつお)町は、飛騨山地に近く、かつては宿場町として栄えた山あいの静かな町です。 八尾といえば、何と言っても毎年9月1日から三日三晩、唄と踊りを繰り広げる「おわら風の盆」が有名。例年3日間で20万人以上の観光客が訪れるこの伝統行事のために、1年間が回っていると言っても過言ではありません。 私も小学3年生くらいまでは参加して踊っていたのですが、母の実家が旅館だったので、この時期が一年で最も忙しく、夏休みから本番を迎えるくらいまでは、子供の私もお手伝いをしなければなりませんでした。 それでも、お客さんの布団を敷き終わったら「行っていいよ」と言われて、観光客がいなくなった後の、町の人たちだけの踊りには参加。三味線と胡弓(こきゅう)を弾く人たちがゆったりと歩くのについていくだけでしたが、これが子供の頃の一番の
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